2022/04/19

FDA、HER2 変異陽性NSCLC に対するエンハーツの一変申請、優先審査で受理

第一三共とアストラゼネカの エンハーツ (一般名:トラスツズマブデルクステカン)について、全身療法の治療歴の有る HER2(ERBB2)変異陽性の切除不能または転移性非小細胞肺癌(NSCLC)の成人患者の治療薬として提出したsBLA を、FDAが優先審査に指定し受理した。本効能は2020 年5 月にBreakthrough Therapy の指定を受けている。現在、非扁平上皮NSCLC 患者の約2〜4%に発生するHER2 変異NSCLC の治療法として特別に承認された治療法は存在しない。HER2 遺伝子変異は、癌細胞の増殖、予後不良、脳転移の発生率の増加に関連している。
DESTINY-Lung01 のHER2 変異陽性の前治療歴を有する患者において、奏効率(ORR)は54.9%(95%CI :44.2-65.4) 、病勢コントロール率(DCR)は92.3%であった。奏効期間(DoR)中央値は9.3 カ月、無増悪生存期間(PFS)中央値は8.2 カ月、全生存期間(OS)中央値は17.8 カ月(95%CI:13.8-22.1 カ月)であった。主なグレード(GR) 3 以上の副作用は、好中球減少症18.7%、貧血9.9%であった。また、間質性肺炎は大半がGR 1 又は2 であった。

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