2022/08/29

慢性腎疾患と2 型糖尿病患者の死亡率に対するケレンディアの肯定的効果ESC2022 で報告

バイエル は、2022 年欧州心臓病学会(ESC 2022)において、ケレンディア(一般名:フィネレノン)がプラセボと比較して、初期から後期の慢性腎疾患(CKD) および 2 型糖尿病 (T2D)の幅広い患者を通じて、心臓突然死の発生率を大幅に減少させる可能性を強く示唆するデータを報告した。ケレンディアは、非ステロイド 性の選択的ミネラルコルチコイド 受容体(MR) 拮抗薬で、MR の過剰活性化の有害な影響をブロックする。MR の過剰活性化はCKD の進行と代謝、血行動態、又は炎症性及び線維性要因により惹起される心血管損傷の一因になる。
第3 相 FIDELIO-DKD 試験とFIGARO-DKD 試験をプールしたFIDELITY 試験では、全集団における全死亡率は、フィネレノン群 8.5%、プラセボ群で9.4% であった [HR= 0.89 (95% CI: 0.79- >1.00); p=0.051]。心血管系死亡率が最も一般的な死因として報告された(フィネレノン4.9% vs. プラセボ 5.6%)。フィネレノンは、プラセボと比較して心臓突然死を有意に減少させることが判明した[HR= 0.75(95% CI: 0.57- <1.00); p=0.046]。
ケレンディア は 2021 年 7 月にFDA、2022 年 2 月EC、2022年3 月に厚生労働省から承認されている。