2012/07/12

エーザイのAMPA 受容体拮抗剤FYCOMPA(一般名ペランパネル)を欧州委員会が「てんかん治療薬」として承認 [7/27]

エーザイのFYCOMPA は世界初のAMPA受容体拮抗剤として自社開発に成功。神経伝達物質グルタミン酸によるAMPA 受容体の活性化を阻害し、シナプス後神経の興奮を抑えることにより、てんかん発作を抑制。シナプス前神経に作用してグルタミン酸の放出を抑制する従来の抗てんかん薬とは異なる新規な作用機序である。 2011年5月に欧米同時申請し、欧州では医薬品委員会(CHMP)が申請から1年後の今年5月に承認勧告、審査は順調だった。米国では申請フォーマットを変更して昨年12月に再申請、審査期限(PDUFAアクションデート)は10月22日。日本ではP3臨床段階。 神経の過剰興奮を抑制する薬剤として、将来的にはファイザーのリリカやJ&Jのトパマックスのように神経因性疼痛関連の効能が承認されれば、世界売上40億ドルの超大型製品となる可能性がある。リリカの11年世界売上は37億ドル(ほぼ3000億円)、トパマックスは特許終了直前の08年には27億ドル(2100億円)を超えていた。エーザイではこれまで、てんかん以外のFYCOMPA臨床試験を実施していない様子だが今後に注目。