ノバルティスのmTOR阻害剤アフィニトール は腎細胞がん(RCC)を適応症として09年3月に承認、11年5月には膵神経内分泌腫瘍(pNET)の適応症が追加された。NETの年間発症数は人口10万人あたり5人以下と小さいものの11年売上は4.4億ドル(350億円)へ82%増加した。今回承認された「ホルモン受容体陽性、HER2 陰性の進行乳がん」は最も一般的な乳がんであり、市場規模は飛躍的に拡大する見通し。
mTOR阻害剤として競合するファイザーのトーリセルはアフィニトールに先行して07年5月に承認されているが(日本は10年7月)、効能拡大が進んでいない。適応症はRCCのみで世界売上は300億円(3.6億ドル)に達していない模様。