2013/06/02

BMS/小野薬品が抗PD1抗体Nivolumabの悪性黒色腫治療成績(P1)をASCOで発表 [6/2]

抗PD-1抗体NivolumabがASCO(米国臨床腫瘍学会)で一番の脚光を浴びた。同じく免疫療法の抗体医薬Yervoyとの併用で進行性悪性黒色腫の1年生存率が82%に達したと報告。これまでの1年生存率は、第一三共が買収したPlexxikonが開発し、ロシュが販売するBRAF阻害剤Zelborafが55%を達成していた。 PD-1は京都大学で発見されたT細胞表面の受容体である。T細胞自身の細胞死、増殖抑制、無力化などを誘導し、免疫寛容に関連する。がん細胞が免疫システムから逃れるための標的の一つとなっている。 抗PD-1抗体Nivolumabを小野薬品と共同開発していたメダレックスを、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は09年に買収した。さらに小野薬品とはライセンス契約を締結して日本などを除く全世界の開発・販売権を取得し、非小細胞肺がん、腎細胞がん、悪性黒色腫でP3臨床試験を実施中。 BMSの株価は年初からほぼ半年で47%上昇、グローバル製薬企業最大の株価パフォーマンスだ。