2013/06/06

FDA諮問委員会は糖尿病治療薬アバンディア(GSK)の使用制限緩和を勧告

アバンディアの心臓発作リスクを問題とする心臓専門家のニッセン医師が「メタ・アナリシス」をニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌(NEJM)で発表したのは07年だった。その後、GSKが実施した臨床試験RECORDではアバンディア投与患者の安全性に統計的な問題は見られなかった。しかし活動家ニッセン氏の影響力は大きく、FDAは10年にアバンディアの販売制限を決定、RECORD試験については第三者による再解析を命じていた。 この再解析の結果を受けて、FDA諮問委員会は20対6で販売制限の緩和もしくは撤廃を勧告した。メタ・アナリシスは「後ろ向き」の解析であり、過去の多数の臨床論文から症例を集計するため、誤った結論を導きやすい。プロトコールを定めて同一条件でテータを集積する「前向き」試験に軍配が上がった。また、ニッセン医師は今回の諮問委員会に招集されなかった。