経口抗血液凝固薬の販売競争が本格化してきた。バイエルのファクターXa阻害剤Xareltoは1-6月期に前年比3倍を上回る3.7 億ユーロ(480億円)へ急拡大。5月には欧州委員会がACS(急性冠症候群)の効能追加を承認しており、下期は一段と拡大する見通し。バイエルの株価は1カ月で10%上昇、90ユーロに迫った。SPAF効能(心房細動患者の脳卒中予防)ではXareltoに先行したベーリンガーインゲルハイムの直接トロンビン阻害剤Pladaxaも好調、上期は前年比28%増加して6億ユーロ(800億円)を超えた。
一方、ブリストルマイヤーズとファイザーが共同販売するファクターXa阻害剤Eliquisは低調。昨年末に発売したばかりだが1-3月期20億円、4-6月期10億円と期待を下回った。第一三共が開発中のファクターXa阻害剤edoxabanは単独販売となりそうだが製品力、販売力とも未知数。