2016/04/11

ロシュ の免疫チェックポイント阻害剤atezolizumabをFDAが優先審査に指定

 FDAは、ロシュが開発中の抗PD-L1 抗体アテゾリズマブatezolizumab(MPDL3280A)の生物薬品承認申請(BLA)を受理するとともに優先審査に指定した。対象は、FDAが承認した診断法によりPD-L1発現を確認し、白金ベースの化学療法施行中または施行後に病勢が進行した局所進行または転移性非小細胞肺癌(NSCLC)である。
 アテゾリズマブは、2015 年2 月に標準療法(白金製剤ベースの化学療法、EGFR 遺伝子変異陽性またはALK 陽性肺癌に対して適切な分子標的療法)を施行中または施行後に病勢が進行したPD-L1 陽性NSCLC 患者の治療に関して、FDA からBreakthrough Therapy(BT)に指定されていた。
 また、白金製剤ベースの化学療法施行中または施行後に病勢が進行した(転移例)、または白金製剤ベースの化学療法による術前または術後補助化学療法を行い12 ヵ月以内に病勢が進行した局所進行または転移性尿路上皮癌患者への投与についても優先審査に指定されている。
 今回のBLA 提出は、第2 相BIRCH 試験を含む臨床試験成績に基づいており、FDAは10 月19 日をユーザーフィーゴールに設定し、それまでに承認の可否判断を行う予定。コンパニオン診断法としてRoche Tissue Diagnostics が開発した免疫組織化学診断法の製造販売前申請(PMA)もFDA で審査中である。

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