2017/02/23

敗血症の起因菌を同定し、感受性抗菌剤を選択する検査機器をFDAが認可

 承認されたPhenoTest BC Kitは極めて短時間で敗血症の起因菌を同定し、有効な抗菌剤を選択する自動検査システムである。アリゾナ州ツーソン(Tucson) に拠点を置くAccelerate Diagnostic Inc.が開発した。
 血流感染症の治療が迅速に行われないと、敗血症性ショックなどの重篤な合併症を引き起こすことが多く、死に至ることもある。しかし、従来型の起因菌同定法や抗生剤に対する感受性試験では検査結果が得られるまでに24 時間から48 時間を要していた。PhenoTest BC Kit は、血液培養から1.5 時間で菌種を同定し、さらに6.5 時間後に推奨する抗菌剤を提示できるシステムである。血流感染を引き起こすことが知られている細菌14 種および酵母2 種を同定する。菌種同定は、細菌や酵母の菌種特有のDNAとの類似性で判定する。抗生剤に対する感受性は、血液培養から分離した菌株と抗生剤をインキュベートし、菌の増殖を低速度撮影画像により判定する。主要な臨床試験から収集した1,850の血液培養陽性サンプルを対象にこの検査法を実施した結果は正確度95%以上だった。