2017/02/15

抗IL-17 受容体抗体brodalumabを中等度~重度の尋常性乾癬治療薬としてFDAが承認

Valeant PharmaceuticalsがBLA申請していた。Brodalumabの有効性と安全性は、中等度から重度の成人の尋常性乾癬患者4,373 人を対象に実施した、3 本の無作為化、プラセボ対照、第3相試験で確立された。しかし、自殺志向および自殺行為が、臨床試験中に発生したことから、Brodalumabのラベルには警告が記載され、処方制限の下で使用される。また、本剤が免疫抑制作用を有することから、感染症あるいはアレルギーあるいは自己免疫疾患のリスクが高まること、特にクローン病および活動性結核患者には治療開始の際は十分に考慮すべきことが記載されている。
(参考)
Brodalumabを創製したアムジェンは前述の自殺企図が問題となった2015年にアストラゼネカとの共同開発から撤退し、アストラゼネカはカナダのValeant社にサブラインセンスした。日本では協和発酵キリンが2015年7月に「局面型皮疹を有する」乾癬を適応症として国内承認申請を行った。IL-17阻害薬として先行するセクキヌマブ(商品名コセンティクス、ノバルティス)は2015年1月にFDAが承認し、2016年の売上高は11億㌦(1200億円)を超えた。2016年に発売されたイクセキズマブ(商品名タルツ、リリー)の10-12月期の四半期売上は0.6億ドルにとどまった。