2017/11/06

抗補体モノクローナル抗体ソリリスの全身型重症筋無力症(効能追加)をFDAが承認(10/23/2017)

 FDA がアレクシオンの抗補体モノクローナル抗体ソリリス(一般名:エクリズマブ)について抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症(gMG:generalized myasthenia gravis)に対する効能追加を承認した。本効能は希少病薬の指定を受けており、ユーザーフィーゴールは2017年10月23日に設定されていた。発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、および非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)に次ぎ3 つ目の効能である。
 承認の根拠となったのは、血清検査で抗AChR 抗体陽性が確認され、MGと診断された難治性gMG患者125人を対象とした、第3 相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、比較試験(REGAIN(MG-301)試験)である。ソリリスを26週投与後の有効性及び安全性について評価した。
 有効性の主要評価項目は、ベースラインから 26 週までの MG-ADL総スコアの変化量、副次評価項目は、ベースラインから26 週までの QMG、MGC及び MG-QoL15の変化量である。主要評価項目は、わずかの差で統計的有意性を示すことはできなかった(p=0.0698)。 しかし、事前に規定した22の評価項目及び解析項目のうち18について、4種の評価スケールで 0.05未満の p値を示す結果が示され、早期の持続的かつ実質的な反応が裏付けられた。