2018/01/08

抗アミロイドβプロトフィブリル抗体BAN2401 は早期アルツハイマー病第2相試験を継続する(12/21)

 エーザイとバイオジェンが共同開発中の抗アミロイドβプロトフィブリル抗体BAN2401の 第2相201試験は中間解析でベイジアン解析に基づく成功基準である主要評価項目を達成できなかった。事前に規定した12 ヵ月投与時点の早期終了条件は満たさなかったが、プロトコール通りに最終の18ヵ月時点まで投与を継続して包括的な解析を行う。最終解析結果は2018 年後半に得られる予定。
 BAN2401はアミロイドβ(Aβ)の中間体Aβプロトフィブリルを選択的に認識・除去するヒト化モノクローナル抗体である。Aβプロトフィブリルは神経変性過程を誘発・促進すると示唆されている。201試験はAβの脳内蓄積がバイオマーカーで確認済された早期アルツハイマー病患者を対象とした、placebo 対照、二重盲検、並行群間比較試験である。12 ヵ月時点の中間解析はエーザイが開発した評価指標「ADCOMS」(Alzheimer's Disease Composite Score)を用いて行われた。ベイジアン解析を用いて、最終時点でplacebo 群と比較して病勢悪化を25%以上抑制する確率が80%以上になるか否かを判定した。
 18 ヵ月時点の最終解析は、ADCOMSに加えて各種の臨床評価指標、さらにアミロイド PETで測定した脳のアミロイド蓄積量やMRIで測定した総海馬体積等の変化など、より包括的に評価される。

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