2018/03/04

オラパリブをBRCA遺伝子変異の有無にかかわらず、再発卵巣がんの維持療法としてEC/CHMPが承認勧告(2月23日)

 PARP阻害薬リムパーザ(一般名:オラパリブ)の新錠剤[300 mg 1 日2 回(BID)]について、BRCA 遺伝子の変異の有無に関わらず、白金製剤ベースの化学療法により奏効が認められた、白金感受性再発ハイグレードの上皮性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹腔がん患者の維持療法としてEU CHMPが承認勧告を採択した。アストラゼネカと米国メルク(MSD)は、2017 年7 月にリムパーザを共同開発・販売する戦略提携契約を締結している。
 承認申請の根拠は、SOLO-2 (n=295) 試験と第19 試験(n=265)の結果である。SOLO-2 試験では、生殖細胞系BRCA 変異陽性(gBRCAm)患者を対象に、病勢進行あるいは死亡のリスクを70%軽減し、無増悪生存期間(PFS)中央値は19.1 ヵ月であった。第19 試験は、BRCA の変異の有無に関わらず、リムパーザ はプラセボと比較して病勢進行または死亡のリスクを65%低下させた。PFS中央値は、リムパーザ群8.4 ヵ月 、プラセボ群 4.8 ヵ月であった。