2018/02/12

膵・消化管神経内分泌腫瘍(GEP-NET)にLUTATHERA(lutetium Lu 177 dotatate)を承認(1/26)

 膵・消化管神経内分泌腫瘍(GEP-NETs)と呼ばれる稀な消化器がんに対する希少病治療薬として、放射性医薬品のLUTATHERA(lutetium Lu 177dotatate)をFDAが承認した。ノバルティスが昨年傘下に収めたAdvanced Accelerator Applications S. A.が開発・申請した。GEP-NETs に対する放射性医薬品をFDAが承認するのは初めてである。FDAは同薬剤を希少病治療薬に指定していた。 LUTATHERAはある種の腫瘍に発現している可能性のあるソマトスタチン受容体に結合することにより機能する放射性医薬品である。受容体に結合後細胞内に取り込まれ、放射線によって腫瘍細胞にダメージを与える。
 承認の根拠とされたフェーズ3試験NETTER-1はオランダの1か所の施設で手術不能のソマトスタチン 受容体陽性腫瘍患者1214 人を登録したシングルアーム、オープンラベル試験である。標準療法のoctreotide(ソマトスタチン模倣オクタペプチド)30mgまたは60mg/4週1回投与に追加投与した結果、octreotide 60mg投与の単独療法との比較において病勢悪化または死亡のリスクが79%低減された(ハザード比0.21、95%信頼区間0.13-0.32; p<0.0001)。