2018/02/19

エーザイのVEGF阻害薬レンバチニブが肝細胞がん第3 相試験でソラフェニブ(2月10日)

エーザイが開発したVEGF阻害薬レンバチニブ(販売名:レンビマ)が肝細胞がん(HCC)を対象としたフェーズ3試験REFLECT/304の結果をLancet 誌(電子版)が掲載した。REFLECT/304 試験は化学療法の前治療歴がない切除不能の肝細胞がん患者を対象に、レンバチニブを標準治療薬ソラフェニブと比較した、多施設共同、非盲検、無作為化、グローバル第3 相臨床試験である。954 人の患者を無作為に各投与群に1:1 の割合で割り付けられた。主要評価項目をとした全生存期間(OS)に関して統計学的な非劣性が証明された。また、副次評価項目とした無増悪生存期間、無増悪期間、および奏効率について、ソラフェニブ に対して統計学的に有意な、かつ臨床的に意義のある改善を示した。

(参考)
レンビマは2015年に甲状腺がん効能で初めて承認され、売上は低迷していたが2016年に腎細胞がん(RCC)の効能追加が承認され、売上高は100億円増加して215億円となった。肝細胞がんの効能追加が承認されれば、さらに売上を倍増する可能性がでてくる。P3試験の対照薬としたソラフェニブ(販売名:ネクサバール、バイエル)の2016年売上は9億ユーロ(1000億円)で前年比3%減だった。バイエルにとって後継品となるVEGF阻害薬レゴラフェニブ(販売名:スチバーガ)は12%減少し3億ユーロを下回ったが昨年(2017年)4月に肝細胞がん(HCC)二次療法の効能追加が承認され、今後の動向が注目される。