セルジーンは、開発中の抗CD-19 CAR T 細胞療法lisocabtagene maraleucel (liso-cel; JCAR017)の、再発・難治性(r/r)悪性B 細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)患者に対する、TRANSCEND (NHL-001)試験において、6 カ月の安全性および有効性の最新データを2018 米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)年次総会で発表した。
liso-celは開発中の抗CD19 CAR T 細胞療法で共刺激ドメインに4-1BB を使用しているのが特徴である。TRANSCEND 試験はオープンラベル、多施設の第1 相臨床試験で、再発または難治性(r/r)大細胞型B 細胞リンパ腫、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫グレード3B および mantle 細胞リンパ腫の成人患者において、liso-cel の安全性、薬物動態(PK)、抗腫瘍活性を評価する試験である。
今回の発表では、liso-cel により治療された114 人と安全性評価の対象となった102 人のデータが含まれている。そのうち51 人が108 CAR T 細胞で治療を受けた。
TRANSCEND NHL-001 試験 [濾胞性リンパ腫(tFL)から形質転換されたr / r DLBCL、および低リスク高悪性度のMYC 転座に加えてBCL2 やBCL6 転座を付加的に持ついわゆる。double hit /triple hit lymphoma (DHL/THL) と呼ばれる一群を含む] の登録基準に適合した37 人の患者に対する効果は以下の通りである。インフュージョン後6 カ月の時点で49%が奏効状態を維持し、46%が完全奏効(CR)を継続していた。6 カ月以上の奏効期間が5 x 107 から 1 x 108 CAR T 細胞の投与で達成された。CR を示した患者の93%がデータカットオフの時点でCR を持続していた。なお、liso-cel 療法は、採血した患者の99%でCAR T 細胞の製造に成功した(n=132/134)。