2019 年欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2019)年次総会で、CART細胞療法に使用されている共刺激ドメインの4-1BB あるいはCD28 をそれぞれ組み込んだCAR-T 細胞について、非ホジキンリンパ腫に対して直接比較した試験結果が、北京大学癌病院&研究所の研究グループから報告された(1185 PD)。尚、試験の資金はImmunochina Pharmaceuticals Co.,Ltd.が提供した。
6 人の患者が0.75~5 ×105 / kg の用量で治療された。両タイプのCAR-T 細胞は、最初の3 カ月以内に67%の完全奏効(CR)を達成する等、ほぼ同様の有効性を示した。IL-6 およびIL-10 を含むcytokine レベルは、CAR-T 細胞注入後に上昇した。IL-6 およびIL-10 のピークレベルは、28z CAR-T 細胞コホートが、はるかに高レベルを示した。28z CAR-T コホートで、重度のcytokine 放出症候群(CRS)、CAR-T 細胞関連脳症症候群(CRES)(≧グレード3)、および1 人の死亡が発生したことにより、当該コホートの患者登録は中止に至った。さらに6 人の患者が、BBz CAR-T 細胞を1×106 / kg の用量を投与され、1 カ月のCR 率は83%で、有害事象(AEs)はグレード1/2 レベルのみであった。:BBz CAR-T 細胞療法は、28z CAR-T 療法と比較して、同様の抗腫瘍活性を示したが、安全性ではより安全なプロファイルを示した。