2020/03/23

CytomX とアステラス製薬、二重特異性抗体Probody による次世代癌免疫療法研究開発拡充

CytomX Therapeutics, Inc.(CytomX)とアステラス製薬は、CD3 抗原および癌細胞表面の抗原を標的とした新規の二重特異性T 細胞誘導抗体について、癌治療を対象とした共同研究開発、ならびに商業化に関する契約を締結したと発表した。CytomX 所有のProbody 技術基盤およびその技術を用いた独自の二重特異性抗体とCD3タンパクを活用して、革新的な癌治療薬の創出を目指す。
癌抗原を標的とした通常の抗体は、癌細胞に結合するが、その標的癌抗原が発現している正常細胞にも結合することが知られている。一方で、Probody 技術により作製された抗体は、癌微小環境内でプロテアーゼ によって活性化されるまで不活性状態を維持するため、正常細胞への結合を最小限に抑制する。その結果、抗体は癌細胞へ選択的に結合し、毒性が低減され、より有効性と安全性に優れた治療を実現できる可能性がある。