2021/04/23

FDA・CDC 合同で、J & J (Janssen)のCOVID-19 Vaccine の安全性を審査し使用再開を勧告

4 月23 日、FDA と米国疾病予防管理センター(CDC)は合同で、Johnson & Johnson(Janssen Biotech)のCOVID-19 Vaccineの安全性を徹底的に審査した結果、使用の一時停止を解除して、使用の再開を勧告した。CDC の予防接種実施諮問委員会の2 回の会合を含め、徹底的に安全性を見直した結果、FDA と合同で、Janssen(Johnson&Johnson)のCOVID-19 Vaccine の使用の一時停止を解除し、米国での使用の再開を推奨することを決定したと発表した。

1、 背景:

Janssen COVID-19 Vaccine を接種後、人では極めて稀で重度のタイプの血栓症が6例報告されたため、使用の一時停止が勧告された。一時停止中、FDA とCDC の医療および科学チームは合同で、利用可能なデータを調べて、血小板減少症、または血小板数減少症を伴う脳静脈洞、またはCVST(脳内の大血管)、および体内の他の部位(腹部大血管と脚の静脈に限定されないがこれらを含む)が関係する血栓症のリスクを評価した。FDA とCDC チームは、また、プロバイダーと臨床医に広範囲なアウトリーチを実施し、これらの有害事象の可能性を確認し、これらの血栓と低血小板症に必要な独自の治療により、これらの事象を適切に管理および認識できるようにした。血栓症-血小板減少症候群(TTS)として知られている。

2. FDA/CDC 両当局が合意した決定内容:

1) Janssen COVID-19 Vaccine の使用を米国で再開すべきである。2) FDA とCDC は、本vaccine がCOVID-19 の予防に安全で効果的と確信している。3) FDA は、入手可能なデータから、同Vaccine の既知の潜在的なベネフィットは、18 歳以上の個人における既知の潜在的なリスクを上回ると判断した。4) 現時点での入手可能なデータは、TTS が発生する可能性が非常に低いことを示唆しているが、FDA とCDC はこのリスクの調査を、引き続き重大な関心を以って継続する。5) Vaccine を接種する医療提供者とVaccine 被接種者または介護者は、Janssen COVID-19 Vaccine を投与する医療提供者のための Vaccine Fact Sheet(vaccine 接種プロバイダー)の外部アイコンと、被接種者とCaregivers external アイコンのFact Sheet を確認する必要がある。そのアイコンはJanssen COVID-19 Vaccine を接種したごく少数の人々に発生したこの症候群のリスクに関する情報を含めるよう改定された。

3. CDC の独立予防接種実施諮問委員会(ACIP):本日会合し、TTS に関する最新のデータについて審議し、vaccine メーカーのJanssen とCOVID-19 Vaccine 安全技術(VaST)サブグループからのヒアリング、およびリスクベネフィット分析について協議した。 ACIP は、これらのvaccine のいずれかのリスクベネフィット分析に影響を与える可能性のある追加情報に注目し、対応することを約束する。vaccine の安全性の監視は継続され、TTS に関する新しい情報は必要に応じてACIP に提供される。

4. FDA、Janssen のCOVID-19 Vaccine EUA 修正承認:

4 月23 日、FDA は、上記のFDA とCDC によるJanssen COVID-19 Vaccine の一時停止を解除するとの決定に基づいて、2021 年2月承認のEUA ラベルの“警告と使用上の注意事項”に、血栓症-血小板減少症候群(TTS)を追記し、Vaccine プロバイダー、被接種者、ケアギバーのFact Sheet を更新し、使用の一時中断を解除し使用の再開を勧告した。(完)

(主な出典:https://www.cdc.gov/media/releases/2021/fda-cdc-lift-vaccine-use.html他)