FDAは、KRAS G12C遺伝子変異を有し、少なくとも 1 回の全身療法を受けたことのある非小細胞肺癌(NSCLC)の成人患者に対する最初の治療薬としてアムジェンのKRAS G12C阻害剤ルマケラス (一般名:ソトラシブ)を承認した。KRAS遺伝子変異陽性腫瘍に対する標的療法として初めて承認である。KRAS遺伝子変異陽性はNSCLC約25%を占め、そのうち約半数がKRAS G12C である。
免疫チェックポイント阻害剤/白金製剤ベースの化学療法後に病勢が進行した、局所進行または転移性KRAS G12C変異陽性のNSCLC患者124人を登録した臨床試験で、ルマケラスの有効性を評価した。主要評価項目の奏効率(ORR) は36%であり、奏効例の 58%で奏効期間(DOR)が6カ月以上であった。
この加速承認による承認審査の一環として、FDAは、市販後の確認試験以外に、低用量で同様の臨床効果が得られるか否かを評価するための臨床試験を別途要求している。