ノバルティスのカナキヌマブの第3相CANOPY-1 試験において、ペムブロリズマブ+白金製剤ベースの2剤化学療法にプラセボ を併用投与した群と比較して、カナキヌマブ (ACZ885)を併用した群では全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)の統計学的に有意な延長は認められなかった。しかし、炎症性バイオマーカー(hs-CRPなど)で事前に指定されたサブグループでは、PFS とOS の有意な改善が示され、肺癌におけるカナキヌマブの評価の継続が支持された。
カナキヌマブはIL-1β活性を中和するヒトモノクローナル 抗体であり、腫瘍促進性炎症(PTI)を阻害することにより、抗腫瘍免疫応答の増強、腫瘍細胞の増殖、生存及び浸潤性の低下、血管新生阻害といった効果が期待される。