ファクターXa阻害剤ELIQUISに対するFDAのCRLが報じられたが、ブリストルマイヤーズ・スクイブ(BMS)社の株価は微増、株式市場の反応は冷静だった。会社側からは、FDAが問題としたのはSPAF(Stroke Prevention in Atrial Fibrillation、心房細動患者の脳卒中予防)を対象とした大規模臨床試験アリストテレスのデータ管理の詳細で、新たな臨床試験は不要との説明。だが審査期限を3ヵ月延長した上でのCRLからは安全性問題に神経質となっているFDAの様子が伺える。トップを走るバイエルのXARELTOはまず「整形外科手術によるDVT(深部静脈血栓症)抑制」で承認取得、昨年11 月に本命のSPAF効能を追加した。続いて追加申請したACS(Acute Coronary Syndrome、急性冠症候群)は今回非承認となり申請を取り下げた。