ファイザーの事業再編は高脂血症治療薬リピトールに代表される「患者数が多い低分子医薬品」による巨大市場の終焉と、「患者数が少ない高分子医薬品」時代の本格的な到来を告げる象徴的な出来事だ。100億ドル(8千億円)を超える史上最大の売上を記録したリピトールは後発品が参入して激減、米国内3000名のPrimary Care担当MRを20%削減すると発表した。一方、抗リウマチ薬XELJANZ、肺がん治療薬ザーコリなど最近12ヶ月間に分子標的薬4品目の承認を取得。高分子シフトが開花期を迎えている。前項の「最高の研究所長」には同社研究開発部門トップだったMartin Mackay氏を選ぶべきだったかも知れない。しかし2010年にアストラゼネカ研究所長に転出しているためか、ウォールストリートジャーナルに掲載されたSCRIP誌ランキングにはファイザーとアストラゼネカ、両社とも見当たらなかった。