2014/01/13

米国メルク(MSD)がPD-1阻害剤MK-3475を悪性黒色腫治療薬として承認申請

MSDの抗PD-1抗体MK-3475 の臨床試験はP1b段階だが肺がん、乳がん、大腸がんなど主要な癌種を網羅している。昨年4月にFDAのBT指定を受けた進行性悪性黒色腫では、ブリストルマイヤーズ(BMS)の腫瘍免疫療法薬剤YERVOYの治療歴がある患者に限定して「ローリング申請」を開始した。さらに、YERVOYの未使用、併用など、追加の臨床データを集積しながら申請を拡大して行く模様。 抗PD-1抗体はT 細胞自身の細胞死に関与するPD-1 受容体を遮断して、がん細胞に対する免疫攻撃を回復する。開発段階で現在もっとも注目される「腫瘍免疫療法」の抗がん剤だ。昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)ではBMSが小野薬品から導入したNivolumabが脚光を浴びた。日本では小野薬品が昨年12月に申請した。BMSはプレスリリースを出していないが米国でも申請(準備)段階に達している模様。PD-1阻害剤として「世界初」の栄冠は小野、BMS、MSDのいずれになるか注目。