GSKのMekinist は日本たばこが創製し、世界初のMEK阻害剤として昨年5月にFDA承認を取得した。適応症は切除不能または転移性の「BRAF変異陽性」悪性黒色腫だがBRAF 阻害剤を経験した患者は適応除外とされた。GSKはMekinistと同時に自社開発のBRAF阻害剤Tafinlarの承認を取得していたが、ようやく併用可能となった。世界初のBRAF阻害剤として2011年に承認されたZelboraf(ロシュ/第一三共)の他剤との併用は未承認。ロシュはMEK阻害剤Cobimetinibを導入し、Zelborafとの併用試験を実施中(P3)。
悪性黒色腫は死亡率が高く、治療薬の開発が困難なアンメット・メディカル・ニーズの代表格、FDAの後押しもあり、抗がん薬開発の入り口となっている。アストラゼネカのMEK阻害剤selumetinibはさらに「KRAS変異陽性」非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬としてP3段階にある。GSKは悪性黒色腫ですでに承認されたBRAF阻害剤Tafinlarを非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬としてFDAのブレークスルー(BT)指定を受けた[1/9]。