2015/01/22

アステラスの抗真菌剤クリセンバをFDA諮問委員会が承認勧告

FDA感染症薬諮問委員会(AIDAC)は、アステラス製薬が承認申請したアゾール系抗真菌剤isavuconazonium(イサブコナゾニウム、予定製品名:クリセンバCRESEMBA)のカプセルおよび静注用製剤を審議し、「侵襲性アスペルギルス感染症」に関しては満場一致で、「侵襲性ムコール感染症」に関しては賛成8、反対2、棄権1、で承認勧告を採択した。投与法は、負荷用量200mg(1日3回)を48時間継続後、維持療法として200mgを1日1回投与する。

クリセンバ(CRESEMBA)はアステラスとスイスのBasilea Pharmaceutica International Ltdが共同開発中の抗真菌剤で、認定感染症製品(QIDP)の指定を受け、2014年7月8日にNDAを提出していた。一般名のイサブコナゾニウムは従来のisavuconazole(イサブコナゾール) から変更された。

[参考]
侵襲性アスペルギルス感染症は主に白血病患者などの免疫不全患者で発症する重篤な真菌感染症で死亡率が高い。侵襲性ムコール感染症は比較的まれな疾患だが、免疫不全症、高血糖、鉄過剰血症などの患者の生命に危険をもたらす原因の一つである。