2015/01/22

サノフィ/リジェネロンのコレステロール低下剤alirocumabの第3相試験で結果発表

サノフィとRegenoron Pharmaceuticals, Inc.(リジェネロン)は、共同開発中のコレステロール低下剤alirocumab(アリロクマブ)の高コレステロール血症を対象とした2件の第3相試験(ODYSSEY CHOICE 1試験とODYSSEY CHOICE 2試験)において、主要有効性評価項目を達成したと発表した。アリロクマブは、PCSK9(前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)を標的とするモノクローナル抗体である。PCSK9は、主に肝臓・腎臓・小腸で発現している分泌タンパク質で、LDL受容体に直接結合してその分解を促進する。

ODYSSEY CHOICE 1試験では、中等度または重度の心血管系リスクを有する高コレステロール血症患者803例を対象とし、有効性と安全性についてアリロクマブ(300mg/4週ごと)とプラセボを比較した。68%の患者ではスタチンにアリロクマブを上乗せしている。

ODYSSEY CHOICE 2試験では、重度の心血管リスクを有する、あるいは2種類以上のスタチンに不耐容の既往がある高コレステロール血症患者233例を対象とし、有効性と安全性についてアリロクマブ(150mg/4週ごと)とプラセボを比較した。

[参考] 
 PCSK9阻害剤の開発で先行するアムジェンはモノクローナル抗体evolocumab(エボロクマブ)を2014年8月28日にLDLコレステロール低下剤としてFDAにBLA申請、また2014年10月17日には、リジェネロンとサノフィを特許侵害を理由に提訴し、2社にアリロクマブの製造・使用・販売の差し止めを求めている。