2015/02/23

LillyのJAK阻害剤baricitinibが第3相試験で好成績

Eli Lillyが開発中のヤヌスキナーゼ(JAK)1/2阻害薬baricitinibが、関節リウマチ(RA)を対象とした第3相RA-BUILD試験においてプラセボに比較して統計学的に有意な改善を示した。

RA-BUILD試験は、従来の抗リウマチ薬(cDMARDs)に効果不十分の中等度から重度のRA患者対象とした試験で、648例が登録された。主要評価項目の「投与後12週におけるACR20反応率」でbaricitinib群のプラセボ群に対する優越性が示された。

baricitinbの第3相試験は4本がすでに行われており、最近、さらに1本の試験が中国で開始された。4本の試験は2015年末までに完了する予定である。RAのほか、乾癬および糖尿病性腎症の第2相試験が行われている。 

JAK阻害薬としては、ファイザーが開発したトファシチニブ(商品名:ゼルヤンツ)が2013年に発売されている。baricitimabのRA-BUILD試験では、ゼルヤンツの開発段階で問題となった日和見感染および消化管穿孔についてはみられず、投与患者1例に結核が報告されている。有害事象に関して、今後発表される臨床試験の結果が注目される。