2015/06/03

メルク(MSD)のバイトリンがシンバスタチン単剤と比較して心血管イベントなどのリスクを低下

メルク(MSD)の高コレステロール血症治療薬の配合剤バイトリンVytorin(エゼチミブ/シンバスタチン)とシンバスタチン単剤(製品名:ゾコールZocor)の治療効果を比較した長期・大規模試験(IMPROVE-IT試験)の結果がNEJM誌に掲載された。メルクは、バイトリンとエゼチミブ(商品名:ゼチーア)の心血管系イベント抑制に関する新効能の追加申請にIMPROVE-IT試験データを提出した。

IMPROVE-IT試験は不安定狭心症、非ST上昇型/ST上昇型急性心筋梗塞を含む急性冠症候群(ACS)で入院後10日以内の18,144名のハイリスク患者を対象とした国際共同無作為化試験である。重大な心血管系イベント(無作為化後30日以内に発症した、心血管系死、非致死性心筋梗塞、不安定狭心症、冠動脈再開術による入院など)の件数は、バイトリン群のほうがシンバスタチン単剤群より有意に少なかった。また、7年目の心血管系イベント発生率は、シンバスタチン単剤群34.7%、バイトリン群32.7%(相対リスク低下;6.4%、絶対リスク低下;2%、ハザード比;0.936、95%CI;0.887-0.988、p=0.016)であった。

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