BRAF V600は、メラノーマをはじめとする様々な癌種に認められる遺伝子変異である。この変異を有するメラノーマ以外の癌(肺癌、大腸癌、卵巣癌、多発性骨髄腫、乳癌など)に対して、ベムラフェニブ(中外/ロシュ、商品名ゼルボラフ、日本では、メラノーマに対して2014年12月に承認されている)の効果を検討す第2相試験がMSKを中心に世界23のセンターで実施された。
主要評価項目は奏効率(ORR)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などであった。
非小細胞肺癌(NSCLC)におけるORRは42%(95%CI;20-67)、PFS 中央値は7.3 ヵ月(95%CI;3.5-10.8)であった。Erdheim–Chester 病 またはLangerhans 細胞組織球増殖症に対するORR は43%(95%CI;18-71)、治療期間中央値は5.9 ヵ月(範囲;0.6-18.6)であった。