2015/10/02

抗PD-1抗体キートルーダをプラチナ併用療法後に進行した肺癌に対してFDAが追加承認

FDAは、メルク/MSDの抗PD-1抗体であるキートルーダ(一般名:ペンブロリズマブ)について、プラチナ併用療法施行中または終了後に病勢が進行した転移性非小細胞肺癌(NSCLC)に対する効能を追加承認した。キートルーダは、扁平上皮および非扁平上皮NSCLCの両効能が承認された唯一のPD-1療法となった。
また、Dako North Americaが開発したPD-L1 IHC 22C3 pharmDx kitがコンパニオン診断法(CDx)として同時に承認された。
本効能は2014年にBreakthrough Therapyの指定を受けており、加速承認制度の下で、奏効率と奏効期間で評価された。そのため、生存期間および症状改善についての確認試験を行うことが承認条件となっている。
承認の根拠は、多施設、オープンラベル、マルチコホート活性推定試験のKEYNOTE-001試験の結果である。この試験では、プラチナ併用療法後に進行したEGFR-TKIあるいはALK-TKI既治療、あるいはPD-L1発現のある転移性NSCLC 280例を対象としている。
PD-L1発現腫瘍細胞の比率が50%以上であった61例中25例が部分寛解に至り、11例では6ヵ月以上奏効が持続している。頻度の高い副作用は、疲労感、食欲減退、呼吸困難であった。

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