NI-0501 は、Interferon-gamma(IFNγ)を強力に阻害する完全ヒト型モノクローナル抗体で、HLH 治療薬として開発された最初の候補品目である。第1相試験では、複数の治療予想用量について良好な忍容性が確認されている。本BT 指定は1次性(遺伝性)HLH の小児を対象とした第2相臨床試験結果に基づいている。予備的な第2相試験結果は2015年12月にOrlandoで開催された米国血液学会(ASH)のLate Breaking Abstractとして発表された。尚、当該第2相試験は現在、参加登録を募集中である。
HLHは、細胞傷害性T細胞機能の重度の障害で、免疫系における異常な活性化が引き金になり、IFNγ レベルの極端な増加が疾病の誘因と考えられている。1次性疾患の典型例は小児発症であり、処置の遅れは致死的で、現在の治療法では死亡率は40~50%に達する。2次性疾患の典型例は成人発症で、死亡率は非常に高く、予後不良である。HLHは米国では2010年に希少病指定を受けており、承認された治療薬は無く、アンメットメディカルニーズは非常に高い。