2016/09/16

ファイザーが開発したCDK 4/6阻害剤 IBRANCEのHR+/HER2- 転移性乳癌に対する承認を欧州CHMPが勧告

 欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)は IBRANCE(一般名:パルボシクリブpalbociclib)に関して、ホルモン受容体(HR)陽性、HER2受容体陰性の局所進行あるいは転移性乳癌の治療薬として販売承認を勧告した。IBRANCE は細胞増殖の引き金となる細胞サイクルの制御因子である cyclin dependent kinases (CDK) 4 と 6を選択的に阻害する経口薬である。米国では転移性乳癌の治療薬として2013年にBreakthrough Therapy の指定(BTD)を受け、優先審査で2015年2月に加速承認されている。
 欧州では、アロマターゼ阻害剤との併用療法、あるいはホルモン療法が不十分となった患者に対してはフルベストラントとの併用療法として承認勧告された。
 申請データは第2相PALOMA-1試験および第3相PALOMA-3試験の最終結果に基づいて提出された。これらの臨床試験で、HR+/HER2-の転移性乳癌患者において、IBRANCE とホルモン療法の併用療法は無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。また、第3相PALOMA-2試験においてもPFSの有意な改善が認められ、この結果も申請データに追加された。

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