承認勧告の根拠となったのは、Cx601 の有効性と安全性を検討するためにデザインされた第3 相無作為化、二重盲検、プラセボ対照比較試験である。24 週時点の試験結果が Lancet 誌に掲載され、Cx601 は対照に比較して有効性の主要評価項目の複合奏効について統計学的に有意に優れていることが示された。治療下で発現した(非重篤および重篤な)有害事象の発現率と種類、並びに有害事象による中止例数は、Cx601 群と対照群で同様であり、最も発現頻度の高い有害事象は、肛門周囲膿瘍と直腸痛であった。また、追跡データにより、Cx601 はクローン病に伴う難治性の肛囲複雑瘻孔患者に対し、52 週間にわたって長期的に奏効を維持したことが示唆された。
肛囲複雑瘻孔は、クローン病の合併症の中でも治療困難な合併症の1つと考えられており 、激痛、腫脹、感染症、失禁等を伴うことがある。現在も治療困難で、患者QOL に深刻な悪影響を及ぼしている。
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