2018/01/22

サノフィが血液疾患領域でM&Aを積極化(22日)

サノフィがバイオベラティブを1兆3000億円、アブリンクスを5300億円で買収 
 バイオベラティブは血液凝固第8因子の融合タンパク質製剤エロクテート(ELOCTATE)と第9因子融合タンパク質アルプロリクス(ALPROLIX)を販売するバイオジェンの血友病事業が分離・独立して2017年2月に株式公開された。NASDAQ上場以来の株価は50㌦前後で推移していたがサノフィは一株105㌦、総額116億㌦(1兆3000億円)での買収を提案し、両社の取締役全員が賛成して成立した。
 翌週に発表されたベルギーのバイオテク企業アブリンクス(Ablynx)との合意はノボノルディスクが提案していた26億ユーロを50%上回る39億ユーロ(5300億円)となった。アブリンクスは単一ドメイン抗体(ナノボディー)技術の先端企業で血液疾患、炎症、腫瘍免疫といった領域で45件の開発プロジェクトを有し、8件が臨床段階にある。開発が最も進んでいる単一可変領域免疫グロブリンの血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)治療薬カプラシズマブ(caplacizumab)は申請間近にあり、サノフィの血液領域が一段と強化される。