2018/06/18

Shire plcのR&Dパイプライン評価について

株式市場は非常に効率的です。なぜなら良いニュース、悪いニュースは瞬時に株価を動かすからです。とくに効率的な米国市場でPER10倍、PBR1.0倍と極端に低い株価倍率は、企業の成長性に明白な問題があるというシグナルです。このシグナルにはふたつの見方があります。
  • 既存製品の売上が安定しているならば、「開発パイプラインには見るべきものがない」という見解。もしくは反対に、
  • 「パイプラインには価値がある」ものの、既存製品の落ち込みで相殺されることが想定されている。
シャイアーの既存製品については、血液事業で1兆円を超える減損処理が必要となる見通しです。これはロシュ・中外グループの二重特異抗体ヘムライブラが10月に非インヒビター型の血友病患者にも広く使用できるようになることが影響するためです。開発パイプラインには、その1兆円を穴埋めするポテンシャルがあるでしょうか?

「武田薬品の将来を考える会」のホームページに掲載しました。
Shireの開発パイプラインについて