2019/04/21

ノバルティスが滲出型加齢黄斑変性症治療薬brolucizumab (RTH258)を優先審査バウチャー 使用してBLA申請(4月15日)

FDA は、ノバルティスの新生血管型AMDまたはnAMD としても知られる滲出型加齢黄斑変性症(AMD)治療薬として、brolucizumab(RTH258)のBLA を受理したと発表した。brolucizumab の迅速な承認を得るため、ノバルティスは優先審査バウチャーを使用してBLA を提出した。FDA が6 カ月の優先審査で承認した場合、2019 年末迄にbrolucizumab を発売する。
brolucizumab(RTH258)は、ヒト化一本鎖抗体フラグメント(scFv)で、開発段階で臨床的に最も進歩したヒト化scv である。scFv は、一般的な抗体と比較して分子量が小さく、組織への透過性が高く、循環系からのクリアランスが早く、また薬物のデリバー上有意な特徴をもつことから、開発ニーズの高い医薬品である。brolucizumab はこの革新的な独自の構造により低分子(26 kDa)で、すべてのVEGF-A アイソフォームに高い親和性をもち、それらのシグナル伝達を阻害する。
承認申請は、主に、対照にaflibercept を用いた、96 週の無作為化、二重盲検多施設共同、第3 相HAWK およびHARRIER 試験結果に基づいている。全世界400 施設が参加し1,800 人超の患者が参加した両試験は、nAMD患者を対象とした最初の前向きの国際共同、直接比較試験である。12 週毎(Q12W) /8 週毎(Q8W)のレジメンで48 週時点の有効性が示され、患者の過半数は導入期直後にQ12W の投与が行われた。また、brolucizumab 6 mg(HAWK およびHARRIER 試験)、および3 mg(HAWK 試験のみ)とaflibercept 2 mg の2 カ月毎の硝子体内注射の有効性および安全性を比較した。
brolucizumab は、48 週時点までの最高矯正視力(BCVA)の平均変化量について、aflibercept に比べて主要目的を高い統計的有意性をもって非劣性を証明した。また、brolucizumab は、nAMD の主なパラメータと考えられた3 つの副次評価項目である中心窩網膜厚、網膜滲出液(網膜内滲出液、網膜下液)および疾患活動性に関して優越性を示した。