2019/06/17

アストラゼネカ のCALQUENCE、R/RCLL 患者の無増悪生存期間を有意に延長

アストラゼネカのCALQUENCE(一般名:acalabrutinib)の第3 相ASCEND 試験(中間解析結果)において、再発又は難治性慢性リンパ性白血病(CLL)患者の無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことが発表された。
本剤は、2017 年10 月にFDA から1 回以上の前治療歴のある成人Mantle細胞リンパ腫(MCL)患者の治療薬として加速承認で承認された。本効能の承認を維持するには、確認試験による臨床上のベネフィットを証明し、sNDA により標準承認への移行をラベルに記載しなければならない。本剤はBruton tyrosine kinase (BTK)阻害剤で、BTK に共有結合することにより阻害作用を発揮する。BTK シグナルはB 細胞の増殖、移動、走化、および接着に必要な情報伝達系の活性化を引き起こすことが知られている
ASCEND 試験は、前治療歴のあるCLL 患者を対象にCALQUENCE の有効性を評価する、無作為化、多施設、非盲検、国際共同第3 相試験である。310 人を無作為に1:1 の2 群に割り付け、一群はCALQUENCE 単剤療法 [100mg 1 日2 回(BID)、病勢進行が認められるまで]を、二群はリツキシマブ をベースに試験担当医師が選択したidelalisib[IdR]またはbendamustine[BR]の併用療法をそれぞれ投与された。本試験では、16.1 カ月の追跡期間(中央値)において、CALQUENCE はIdR またはBR に対して、統計学的に有意に、かつ臨床上意義のあるPFS の改善を示し、病勢進行もしくは死亡のリスクを69%低減した [ハザード比(HR)= 0.31; 95%CI, 0.20-0.49, p<0.0001]。PFS の中央値はCALQUENCE 単剤群では未達の一方、対照群は16.5 カ月であった。12 カ月の時点で、CALQUENCE 単剤群の88%に病勢進行が認められなかったのに対して、対照群その割合は68%であった。