2020/03/26

多発性硬化症に対するあらたなS1P受容体調節因子

03/26 BMY, S1P receptor, Multiple myeloma (MS)
U.S. Food and Drug Administration Approves Bristol Myers Squibb’s ZEPOSIA® (ozanimod), a New Oral Treatment for Relapsing Forms of Multiple Sclerosis

ブリストルマイヤーズ・スクイブ(BMY)が多発性硬化症の経口治療薬として開発したS1P受容体調節因子ZEPOSIA(ゼポシア、一般名:オザニモド)をFDAが承認した。

(参考)
オザニモドはBMYが昨年買収統合したセルジーンの開発品である。BMYにとっては自己免疫領域で初めての大型製品になると期待される。世界初のS1P受容体アンタゴニストとして2010年に発売された田辺三菱のジレニアは導出先のノバルティスが昨年(2019年)32億ドル(3500億円)を売り上げたが特許満了となっている。ノバルティスは昨年3月に後継品Mayzent(メイゼント、一般名:シポニモド)のFDA承認を取得してジレニアからの切り替えを図っており、ゼポシアとの競合が注目される。

これらは酵素により膜から切り出されて遊離した後に細胞膜上に発現しているGタンパク質共役受容体に結合することによって細胞遊走などを引き起こす生理活性物質でもある。S1Pはスフィンゴシンキナーゼ(SphK)と呼ばれる酵素によって産生され、S1Pの ...
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