初回承認ではあるがGSKのJEMPERLIはPD-1阻害薬としては7番目であり、市場性は限定されそうである。PD-1阻害薬ではオプジーボが化学療法との併用により、PD-L1発現状態に関わらず、進行性または転移性胃がん、胃食道接合部がん、および食道腺がんの追加効能が承認され、さらに筋肉浸潤性・尿路上皮がん補助療法の追加承認を申請した。抗がん剤では他にも、加速承認されていたギリアドのTROP-2阻害薬Trodelvyが切除不能・局所進行性または転移性トリプルネガティブ乳がんに対する三次療法として本承認となり、さらに転移性尿路上皮がんの追加効能が加速承認された。タケダ薬品のEGFR阻害薬モボセルチニブがエクソン20挿入変異陽性の転移性非小細胞肺がんを適応症として承認申請し、優先審査となった。アムジェンは線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)阻害薬ベマリツズマブが消化器がんに対してFDAの画期的治療指定(BTD)を取得した。
自己免疫疾患ではロシュの抗IgE抗体ゾレア(オマリズマブ)の自己注射用プレフィルドシリンジがすべての適応症で承認され、アッヴィは抗IL-23薬SKYRIZI(リサンキズマブ)の乾癬性関節炎の追加効能を申請した。