臨床段階のバイオ製薬企業Corvus Pharmaceuticals, Inc. (Corvus)は、B 細胞を活性化してvirus および腫瘍抗原に対する免疫応答を生成し、腫瘍微小環境における免疫抑制性adenosine の産生阻害の二重の機序を有するCD73 に対するヒト化モノクローナル抗体(mAb) mupadolimab の抗腫瘍および抗感染症の開発プログラムに関する最新情報を発表した。
COVID-19 に対する第3 相臨床試験結果において、プラセボと比較して、2mg / kgおよび1mg / kg のmupadolimab の単回投与で治療された患者の主要および副次評価項目の改善が示唆された。主要評価項目は、投与後28 日間に呼吸不全または死亡に至った患者の割合で評価した。2mg / kg Cohort では、患者の93.3%が生存、呼吸不全はゼロであった。1mg / kg Cohort は85.7%、プラセボコントロールは81.1%であった。プラセボ対照群の結果は、他の無作為化試験の結果と一致していた。更に、プラセボ に比べてmupadolimab 治療を支持する前向きな傾向が、臨床上の改善までの時間、持続的な臨床的改善までの時間、退院までの時間などの副次評価項目で認められた。
なお、mupadolimab は、現在、抗PD-1 療法および化学療法に失敗したHPV陽性中咽頭癌および非小細胞肺癌(NSCLC)の患者を対象とした第1b / 2 相臨床試験でも検討されている。