9月23日、AstraZenecaは、Imperial College Londonで開発された独自の自己増幅型RNA (saRNA)治療薬プラットフォームの創薬、開発、ならびに商業化に関して、VaxEquityとの戦略的な長期の提携契約を締結したと発表した。
1. 戦略的かつ長期的な共同研究開発プログラム:
VaxEquityのsaRNAプラットフォームを最適化し、検証して、新たな治療プログラムの進歩に適用することを目的としている。AstraZenecaは、研究開発資金でVaxEquityを支援し、AstraZenecaが研究プログラムの何れかをパイプラインに進める場合、VaxEquityは開発、承認、販売に基づくマイルストンを合計1億9500万$、プログラムあたり1桁台半ばのロイヤルティを受け取ることができる。
AstraZenecaは、最大26の創薬ターゲットをVaxEquityと共同開発するオプション権を有しており、saRNAプラットフォームの開発促進のためにVaxEquityに投資を行う。
2. VaxEquityとsaRNA:
英国のImperial College London のProf. Robin Shattockとその同僚によって開発された革新的なsaRNA技術に基づいて、2020年にImperial College London とMorningsideによって設立された。
saRNAは、mRNAと同様の技術を使用するが、自己増幅する能力が追加された医薬品およびvaccineの開発のための新しいプラットフォームであり、それによってタンパク質をより長く発現し、用量レベル当りのタンパク質レベルを高めることが期待される。これにより、saRNAを従来のmRNA治療薬よりも低濃度で送達できる可能性があり、投与頻度や投与量が少なくなり、低コストで、潜在的な用途が大幅に拡大する。
saRNAプラットフォームは、vaccineだけでなく幅広い治療用途を可能にする次世代RNAデリバリー医薬品を支えることを目的としている。
3. AstraZeneca BioPharmaceuticals R&D,上級副社長Mene Pangalos氏のコメント:
「 自己増幅RNAは、一度最適化されると、関心のある治療領域横断的に、従来の創薬に適さない新しい経路を標的にすることができると確信している」と述べている。(完)
(主な出典:https://www.astrazeneca.com/content/astraz/media-centre/press-releases/2021/astrazeneca-to-discover-and-develop-self-amplifying-rna-therapeutics-in-new-collaboration-with-vaxequity.html他)