2023/01/19

FDA、治療歴のあるRAS 野生型/HER2 陽性転移性結腸直腸癌の治療にTUKYSA 加速承認

FDA が、RAS 野生型HER2 陽性切除不能または転移性の、ㇷルオロピリミジン+オキサリプラチン+イリノテカン、ベースの化学療法による治療後に病勢が進行した結腸直腸癌の成人患者に対して、Seagen Inc. (Seagen)のTUKYSA® (一般名:tucatinib)とトラスツズマブ の併用療法を加速承認した。
TUKYSA錠は、HER2 タンパク質のtyrosine kinase 阻害剤の経口薬である。MOUNTAINEER 試験では、TUKYSA とトラスツズマブの併用療法を受けた、年齢の中央値が55.0 歳(範囲: 24~77 歳)の患者(N=84)において、盲検下独立中央審査(BICR)により、38%の奏効率(ORR)(95%CI: 28, 49)を示した。完全奏効(CR)は患者の3.6% (n=3)に観察され、部分奏効(PR)は患者の35% (n=29)に観察された。 BICR 評価の奏効期間(DOR)の中央値は 12.4 カ月(95% CI: 8.5, 20.5)であった。試験登録時に、これらの患者の64%と70%にそれぞれ肝臓または肺への転移が認められていた。TUKYSA の処方情報には、下痢、肝毒性、胚・胎児毒性に関する警告と注意事項が含まれており、その中には重症または致命的なものもある。