2014/11/20

サノフィ/Regeneron共同開発のデュピルマブがアトピー性皮膚炎治療薬としてFDAのBT指定を取得

サノフィとRegeneron Pharmaceuticals社が開発中のIL-4/IL-13抗体のデュピルマブが、「局所療法ではコントロールできない、あるいは局所投与が適さない」、中等度から重度の成人アトピー性皮膚炎の治療薬としてBT指定を受けた。これは、以前に発表された第1相および2相試験で良好な結果が得られたことに基づいている。
現在は中等度から重度のアトピー性皮膚炎に対する効果的な治療法が少なく、多くの患者が広範囲の皮膚炎、かゆみ、不眠のために長期にわたり苦しんでいる。デュピルマブは、このような患者にとって新しい治療選択肢となる可能性がある。(➔ par library

参考:
デュピルマブはIL-4受容体のαサブユニットに対する完全ヒトモノクローナル抗体で、IL-4とIL-13両方のシグナルをブロックする。IL-4とIL-13は、アレルギー反応に重要と考えられているTh2反応の開始と維持にキーとなるサイトカインである。デュピルマブは、Regeneron Pharmaceuticals社の先駆的なVelocImmune®技術(マウスの遺伝子組み換えを用いる完全ヒト抗体作製技術)によって創出され、アトピー性皮膚炎、喘息、慢性副鼻腔炎、鼻ポリープを対象疾患としてサノフィと共同開発中である。

Regeneron Pharmaceuticals社(タリータウン、ニューヨーク)は総合バイオ医薬品会社で、ARCALYST®(一般名:rilonacept)はその初の上市製品である。その他、バイエルに導出した眼疾患(滲出型加齢黄斑変性症と網膜中心静脈閉塞症)の治療薬アイリーア(Eylea)、サノフィに導出した結腸直腸癌(CRC)治療薬ザルトラップ(Zaltrap)の開発に成功している。