2015/03/11

バイエルが医薬品事業の成長を加速、2017年目標は250億ユーロ(3.3兆円)

2014年度の医療用医薬品は前年比7.7%増加して120億ユーロ(1兆6000億円)を超え、微増だった大衆薬80億ユーロ(1兆円)を加えた「医薬品事業(ヘルスケア)」はほぼ200億ユーロ(2兆6000億円)となった。250億ユーロの2017年計画は3年間で25%(50億ユーロ、6500億円)の拡大、年率では7.7%の成長目標となる。

昨年9月に買収した米国メルクの大衆薬事業(2000億円)が加わるので、医療用医薬品では4500億円の拡大を見込む計算だ。抗血液凝固薬イグザレルト、加齢黄斑変性症治療薬アイリーア、肺高血圧症治療薬アデムパス、抗がん剤のスチバーガ(大腸がん)とゾフィーゴ(前立腺がん)、といった最近の新薬が好調。2015年度はこの新薬5製品が合計で11億ドル(1300億円)増加して40億ドル(4800億円)に達する見通しだ。

「医療用」医薬品だけでも、2017年には200億ドルを超えてグローバル企業ランキングでトップ10に入る可能性がでてきた。2014年は15位だった。非医薬品事業については昨年9月、高機能プラスチックなどの「マテリアル・サイエンス」事業を独立の上場企業として分離する計画を発表している。マテリアル・サイエンスは2014年度に116億ユーロ(1兆5000億円)を売上げ、連結構成比は28%と、医療用医薬品29%とならぶ主要事業だった。

参考 ➔ 【経営分析】バイエル ➔ 【業界動向】 グローバル企業ランキング