1) 細胞由来のタンパク成分であるため、先発品に対してシミラー(同等)であっても同一ではない
2) バイオシミラー製品では成分名を先発品と同一にできない可能性がある
3) 後発品でありながらも製造設備への多大な初期投資が必要となる
といった困難が指摘されてきた。(Financial Times 4/8記事)
低分子の大型医薬品が相次いで特許終了となった「2006年問題」、「2012年問題」をバイオ医薬品に焦点をあてた「高分子シフト」で乗り越えてきた先発品メーカーにとって「パテント・クリフは過去のもの」という、株式市場の楽観論にはこのような背景があった。
ところが米国で「Affordable Care Act of 2010」が成立し、バイオシミラーに対する行政面の障害はかなり取り除かれたようだ。FDAは今年(2015年)3月に米国で初めてのバイオシミラー製品となるザルジオ(ZARXIO、フィルグラスチム-サンド)をアムジェンのNEUPOGEN(フィルグラスチム)と同一の効能で承認した。
バイオシミラーの次の標的となっている抗リウマチ薬レミケードに対しては、すでにアムジェン、ファイザー、バイオジェン、といった大手企業が莫大な資金を投下して準備を進めている。バイオシミラーの脅威に対するこれまでの楽観論を見直す必要がありそうだ。