2016/11/15

アムジェンが抗体医薬アバスチンに対する初めてのバイオシミラー製品の承認申請をFDAに提出

 ロシュの抗VEGF抗体ベバシズマブ(製品名:アバスチン)に対するバイオシミラー(BS)製品の承認申請(BLA)をアムジェンが米国FDAに提出した。他にもベーリンガー・インゲルハイム、ファイザー、セルトリオンがBSベバシズマブを開発するなかで、アムジェンが一番乗りの申請を果たした。申請根拠とした臨床試験は非小細胞肺がんを対象とした。アバスチンは主に非小細胞肺がん(NSCLC)、大腸がん(CRC)、腎細胞がん(RCC)に使用され、グローバル医薬品ランキング5位となる年間70億ドル(7000億円)を売上げている。

(参考)
 アムジェンのバイオシミラー開発が本格化してきた。本年(2016年)9月には抗リウマチ薬ヒュミラに対するBSアダリムマブ(製品名:アムジェビタ AMJEVITA)のFDA承認を取得、ここでもサンド、ベーリンガー、セルトリオン、ファイザー、メルク(MSD)に先行した。
 抗リウマチ薬市場ではすでに、韓国セルトリオンが開発したBSレミケード(製品名:レムシマ REMSIMA)が発売されているが、ヒュミラとレミケードの市場規模には1.7倍の差がある。アムジェビタの売上高は瞬く間にレムシマを凌駕することとなりそうだ。
 レミケードの2015年売上高はJ&Jが66億ドル、メルクが18億ドル、合計84億ドル(8400億円)だった。アッヴィーが販売するヒュミラの2015年売上高は140億ドル(1兆4000億円)にのぼり、グローバル売上ランキング1位となっている。

Link  企業分析➜Amgen 新薬開発➜Biosimilar Global market➜Rheumatoid arthritis (RA)