2016/12/04

ノバルティスがCAR T 療法CTL019による再発・難治性B細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)の臨床試験結果を発表

 ノバルティスのキメラ抗原受容体T 細胞(CAR T)療法CTL019について、再発/難治性(r/r)の小児および若年成人のB細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)患者を対象としたELIANA試験の結果が第58 回米国血液学会(ASH)年次総会で発表された。
 小児用CAR T細胞療法として最初の臨床試験で、米国、欧州連合、カナダ、オーストラリアおよび日本の25施設が参加した。参加者の48%に、グレード3/4のサイトカイン放出症候群(CRS)が発現した。CRSは遺伝子操作を行った細胞が体内でコントロール不能となって発症する。
 ELIANA試験では使用に先立ちCRS対処法を教育し、管理することにより、死亡例は1 例もなかった。15%の患者が、グレード3の脳症および幻覚症状を含む神経性および精神性イベントを発症したが、グレード4の症例は発生しなかった。CTL019投与から3ヵ月後に82%(n=41/50)が完全寛解(血球数の回復が不完全の例を含む)を達成し、CTL019インフュージョン後6ヵ月の時点における推定無再発率は60%(95%CI; 36, 78)であった。

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