FDAがアムジェンとノバルティス のAIMOVIG(erenumab-aooe)を成人の片頭痛予防薬として承認した。AIMOVIG は、片頭痛の発症に重要な役割を演じていると考えられているcalcitonin gene-関連ペプチド受容体(CGRP-R)をブロックすることにより片頭痛を予防するように特別に開発された、最初で唯一の治療用アプローチである。AIMOVIG 70 mg は患者が自己投与可能なように、アムジェン のSureClick オートインジェクターで月に1 回投与(Q1M)する。
承認申請の根拠となったLIBERTY 試験は、治療の困難な患者集団を対象にして、CGRP 経路を特異的に標的とする治療薬を検討した初の臨床試験である。本試験では、過去に試した2~4 種の予防的治療で効果がなかった患者246 人を、erenumab 140 mgまたはプラセボを12 週にわたりQ1M で皮下投与する群のいずれかに無作為に割り付けた。erenumab群はプラセボ 群と比較して、主要評価項目の月間片頭痛日数が50%以上減少する見込み(オッズ)が約3 倍高く、この反応を達成した患者の割合は2 倍以上であることが示された(9~12 週目:erenumab 群30.3%、プラセボ群13.7%、p<0.001、オッズ比2.73)。
アムジェン は本剤の日本での独占商業化権を有し、ノバルティス は世界の他の地域での独占的商業化権を有している。