2020/11/05

EC、リムパーザ+ベバシズマブ併用療法、HRD 陽性進行卵巣癌の1 次療法後維持療法承認

アストラゼネカとメルク/MSD は、欧州委員会(EC)が、ベバシズマブとの併用療法におけるリムパーザ(一般名:オラパリブ)に対し、相同組換え修復機能欠損(HRD)陽性進行卵巣癌患者に対する1 次療法後の維持療法として、製造販売承認(MAA)の変更申請を認可したと発表した。
承認申請の根拠 であるPAOLA-1 試験において、リムパーザとベバシズマブ の併用療法による維持療法により、病勢進行または死亡のリスクが67%低下することが示された [ハザード比(HR)=0.33;95%CI; 0.25-0.45]。HRD 陽性進行卵巣癌患者において、リムパーザとベバシズマブの併用療法群は、無増悪生存期間(PFS)中央値が37.2 カ月に延長したのに対し、ベバシズマブ単独療法群は17.7 カ月であった。進行卵巣癌患者の1 次療法における主な目的は、奏効を長期的に維持して病勢進行をできるだけ遅らせることである。卵巣癌は欧州では5 番目に多い癌による死因であり、患者は進行癌(ステージⅢまたはⅣ)になってから診断されるケースが多いため、5 年生存率は約45%に留まっている。